今月のビデオ・ザ・ワールドから


2002年1月号
(Ver1.2)

1.スーパーアイドル#2 樹まり子大全集
樹まり子 あるアダルトビデオ撮影現場にて──

 清水大敬「最近いつセックスしました?」
 樹まり子「昨日です」
 清水大敬「昨日?誰とやったの」
 樹まり子「彼氏……じゃないですけど」
 清水大敬「彼氏じゃないの?……」この後大敬はフーッとため息を吐いて頭に手をやった。

 これは樹まり子(当時は青木さえこ)のデビュー作「素晴らしき日曜日」の1シーンである。このやりとりで、秀逸なのはその会話のナチュラルさだ。未だ業界に染まらぬ、素の樹まり子が見てとれるのだ。AV女優はおおむねデビュー時と、その後で容姿が大きく変わるのが常である。たとえば、デビュー時の麻生早苗はムチムチで肉感的だったが、後期になるにつれムッチリ感がなくなり、異様な痩せかたをしていた。また、青井めぐみ[=西条希美=畑中優子=鳳美和]に至っては、激痩せで人相も変わってしまったくらいだ。

 これは、一般にデビュー時のAV女優は年齢が若く、加齢とともに容姿が変わることに加えて、見られているという意識がより強く働くからだ。もちろん、AV女優が美意識について貪欲であることは、大いに賛成するし結構なことだと思うが、無理なダイエットで急激に痩せるのは、不健康であり体にもよろしくない。ある統計によれば、痩せている女性よりも少々ポッチャリ目の女性を好む男性陣の方が多いそうだから、ダイエットもほどほどにして、もし、痩せるなら綺麗に美しく健康的に痩せてほしいものである。

 さて、本作の内容だが、前半は既出裏ビデオ「ダイナミックAV・樹まり子」やDVD「天国と地獄」「砂塵」からのテイクでもう既におなじみの映像である。見所は生フェラ程度で、露出度低く、偽姦ニセザーメンは樹まり子らしからぬ所業といえよう。一方後半は一部で初流出の映像があるものの、やはり全体的に低調で「プリティ・リトル・アジアンズ#7」からの生本番がせめてもの救いか。 (※写真は「樹まり子」)

2.TOKYO秘密クラブ 愛田るか

愛田るか 多いAV女優の中でも愛田るかは屈指の美人といって良いだろう。彼女のデビューは95年7月だからもう7年弱になり、もはや古参のベテランAV女優である。デビュー作は「超人間発電所」で「サム」からリリースされた作品だった。内容は愛田るかと彼氏であるアマチュアミュージシャンとのストーリー物。デビュー作にもかかわらず、愛田るかの激しい淫語エッチが脳裏に焼きついた作品だった。

 彼女がAV業界に入った動機はチョイと変わっている。最初のきっかけはなんと引越しだったのだ。引越しする際にはまとまった金が要る。その資金稼ぎとしてAVに一本だけ出演してやめようという魂胆だったのだ。そこで早速知り合いの紹介で話しがまとまりAVに出演することになった。しかし、いざ撮影に望むと現場ではチヤホヤされて心地よい。しかもセックスは嫌いではない。さらに纏まった金が入る。愛田るかはすぐさまこれぞ天職だと悟ったという。

 そんなトリッキーな契機で火がついたAV道。現在、愛田るかは表ビデオのみならず、裏ビデオ、薄消し、裏本とほぼ全てのメディアを制覇した。デビュー当時と殆ど変わらない容姿や美貌もファンを長くつなぎ止めている所以だろう。これからも、ガンガンアダルトメディアに出演して、末永く我々の目を楽しませて欲しいものである。

 今回紹介する裏ビデオのストーリーは相川百合子の「秘密ザーメン倶楽部」ならぬ、「東京秘密倶楽部」のコンパニオン・愛田るかが3人の会員にエッチに接待するというもの。冒頭和服の愛田るか(和服も似合うね!)が、男に手コキでご挨拶。続く会員さんには縄で縛られながらのご奉仕。バイブ責め−指マンから生尺ゴム姦に至り、フィニッシュは下腹部でイってよし。最後は中年相手の幼児プレイで、全身ペッティング−顔面騎乗−生フェラ−シックスナインと経た後、ゴム本番&ニセ中出しで一巻の終わり。

 グリーンファンタジーに比べると、内容・迫力ともに落ち、なにより愛田るかのドクトリンとも言える生本番が欠落している点は残念だが、彼女の揺ぎ無い美しさはそれをカバーするに余りある。また、田口ゆかりを髣髴とさせる、彼女の珍しい和服姿も見れることを考え合わせると、愛田るかファンを自認できる方なら購入しても損はないだろう。なお、愛田るかの裏ビデオは本作が初流出で、グリーン・ファンタージーは2作目になるそうだ。 (※写真は裏本「クライマックス」の「愛田るか」)

7.エロチック・スシ・ガールズ みずしまちはる
みずしまちはる より数多くいる巨乳女優の中でも特に巨乳なのが爆乳女優である。いってみれば KING OF BOOBS 選ばれし者たちなのだ。みずしまちはるが爆乳女優であるか、単なる太目女優であるかは、感性の相違により意見の分かれるところだと思うが、筆者は滑り込みセーフで爆乳女優として認定したい。

 80年代の巨乳女優といえばなんといっても中村京子だろう。日テレのお色気深夜番組・11PMに出演、自らオッパイを舐めることができる女性ということで、実演して見せていたのを昨日のことのように覚えている。時期を同じくして西条美枝という巨乳女優(ボリュームはこちらの方が凄かった)もいた。しかしながら、彼女はマイナーだったので、軍配はどうしても知名度の高い中村に上がってしまうのだ。そして、90年代に入って出てくるのが松坂季実子。読者諸氏もご存知の通り、巨乳を引っさげて彗星のごとく現れたAV女優だ。彼女もまた高い人気を誇りテレビメディアにも進出、超メジャーの道を歩んだ。このあたりまでが巨乳女優の群像だ。そして、この後に登場してくるのが超巨乳、すなわち爆乳と呼べるAV女優なのだ。

 最初に目にとまったのが93年にデビューした大舞じゅりあだ。肩が懲りそうな重量のあるオッパイは凄い迫力だった。彼女はその後AVを引退、ソープ嬢へととらばーゆしたが最近再度AV復帰して、現在「死夜悪」などのインディーズビデオに出演している。さらに時代は進み、90年代半ばになって、本作のみずしまちはる、さらに当ホームページでも紹介している沢口みきが登場する。何れも前述した巨乳時代のAV女優よりさらに一回り大きいオッパイで楽しませてくれた。もちろん、今まで紹介した他にも時代の節々で爆乳女優は存在した。桑田ケイ、二葉美幸、南条レイ、十条みゆき、立花まりあ、モモなど枚挙に暇がない。しかしながら、如何せんマイナーで出演作も少なく、イマイチメジャーになりきれなかった。オッパイの大きさだけではそうそう売れないのである。また、巨乳女優=パイズリというありきたりな手法しか持たない(80年代からこれしかないからね)作り手の責も見逃せず、巨乳女優の見せ方という点でも課題が残ることから、巨乳物に対するドラスティックなリノベーションが必要な時期に来ているのではないだろうか。

 本作の冒頭に収録されている、かなり長めのCMが終わった後始まる本編は、男がみずしまちはるの爆乳を舌でレロレロするところからキックオフ。クンニ−生尺−指マンと定番メニューを熟したあと、3Pでのゴム本番。バスルームでボディ洗いのブレークを挟み、別の剃マン女が登場、生ガチンコ姦を見せてくれる。そして再びみずしまちはるが登場して、豪勢な女体盛。筆者は食べ物プレイが嫌いなので、このシーンはノーサンキューだがお好きな人にとってはたまらんのでしょうなぁ。しかし、体温で温くなった刺身なんか食ってうまいのかしらん?締めは女体盛のテーブル上でゴム姦してジ・エンド。

 全体的にこれといったウリがなく、淡々と進むプレイ、さらにゴム姦であることを割り引くと、評価が凡作にとどまってしまうのはやむを得ないだろう。しかしながら、本作をみずしまちはるのキャラで見た場合はどうだろうか。類まれな爆乳女優のセックスを、フリーク感覚で楽しむのである。そうすれば、少々マニア臭がする彼女も、また新しい感覚で見れるのではないだろうか。多角的な視点を持つということは、裏ビデオのまた新しい一面を掘り起こすことにきっとつながるはずだ。 (※写真は「みずしまちはる」)

22.東京鐵塔系列 性愛女超人 秋奈真美(有希蘭・小夜子)
有希蘭 989年2月、有希蘭はAV界にデビューした。デビュー作は「アテナ映像」からリリースされた「いんらんパフォーマンス 淫乱天使」である。監督は淫乱物を撮らせれば天下一品の大御所・代々木忠で、しかも共演者には当時を代表する淫乱女優・豊丸がフィーチャーされ、淫乱づくしで飾られた華々しいスタートを切ったのだ。有希蘭はデビュー作こそノーマルなセックスを見せていたが、その後は淫乱・変態路線を突っ走っていくことになる。まずは異物挿入。自慢の巨マンにきゅうり、にんじん、なす、大根と、八百屋ができそうなほど野菜を入れた。しかも、それが金になる。まさしく巨マンの富だった。さらにフィストファックも熟した。片手・両手、拘らなかった。ザーメンだって飲んだ。オシッコ・ウンコも口にした。こうして有希蘭は変態女優としての実力をつけていったのだ。

 有希蘭はデビュー作がリリースされる前の88年12月に、撮影現場である男優と出会っている。当時専修大学の学生だった男優のドンキー草薙だ。そして、彼との2回目の撮影の後にホテルへ行った。恋の始まりだった。有希蘭がドンキーのアパートに押しかける形で同棲生活がスタートする。仕事も二人でするようになった。ストリップ劇場で本番ショーをやっていたのだ。さらに結婚式をアダルトビデオに絡める形で挙げた。教会で牧師を交え誓いをたてた。普通と違うのはこのあとウェディングドレスを着た有希蘭が、タキシードを着たドンキー草薙のイチモツを咥えるところだ。アダルトビデオだから仕方あるまい。この一部始終は89年5月に「ZELDA」から「淫塊・濃密な戯れ」というタイトルでリリースされた。2人にとって思い出の1本である。全てが順風満帆だった。しかし、この5年後、悲しい結末を迎えることになる。

 その時は突然やってきた。有希蘭は夜道を自転車で走っていた。「あっ」──何かの拍子につまずき、自転車もろとも転倒した。そして頭を強く打った。すぐに病院に運ばれたが意識はなかった。医者は言った。「脳内出血です」──既に脳死状態だった。回復の見込みはなかった。その4日後、静かに生命維持装置がはずされた。享年24歳。花の命は短かった。──有希蘭 1994年11月4日没

 さて、この作品の内容は蘭ちゃんの大活躍で、汚れ役は全て彼女が演じている。蘭ちゃんのマンコを小夜子が剃毛して、バイブ2本同時挿入。続いて蘭ちゃんなら難なく熟せる定番の片手フィストファック、さらに両手首を使って拝み入れ。飲尿させた後は小夜子が蘭ちゃんの顔にダップン(脱糞)だぁー。メニューは少なく本番もないが、先に述べたとおり有希蘭は既に故人となっており、現役当時の彼女をご存知ない方にとっては、嬉しいリバイバルである。彼女に少しでも興味をもたれたなら一見して、80年代にギミックなしでこれだけのことをやっていた彼女の物凄さ≠ニいうものを実感して欲しい。 (※写真は「有希蘭」)

54.妻は異常性欲者 前編 吉沢理恵
55.妻は異常性欲者 後編 吉沢理恵
吉沢理恵 作の元版である「鉄骨淫棒」は「鉄骨飲料」のもじりだろう。元版を改めてみてみると、鉄骨分が不足するのでフェラ云々というくだりがあるから間違いない。確か「鉄骨飲料」は鉄分を補うための補助飲料だったはずだ。CMギャルは当時まだ独身だった鷲尾いさ子。このようにスラスラと記憶が蘇ってくるには理由がある。実はこのCMで鷲尾いさ子のバックで踊っていたうちの1人が、筆者の友人なのである。

 その彼女からCM裏話をいろいろ聞いたが、面白かったのは衣装の話しだ。バックダンサーの衣装は個々に採寸してあつらえるのではなく、あらかじめ平均的な寸法で一括して作っておき、衣装さんが現地で個々の体型に併せていくのだそうだ。確かに安上がりだが、作業は大変そうである。しかも、この衣装はモデル体型に合わせて作ってあるので、普通の人には中々合わない代物らしい。まぁ、メインの鷲尾いさ子ならしっかり採寸され、衣装も特注で作ってもらえるところだが、その他大勢であるバックの扱いなんてそんなものだろう。

 さて、前編は妻(吉沢理恵)の淫乱症を、夫(速水健二)が医者(栗原良)に依頼して治療するところから話しは始まる。しかしながら、淫乱症の妻は医者のイチモツまでも咥えて乱れまくるありさま。そこで、さらにアルバイト(本田亮・剣崎進・沢木和也)を雇い、計5人で妻の淫乱症を治すべく、乱交しまくるというような至って馬鹿馬鹿しいお話しだ。なお、プレイは生尺生本番(一部ゴム付)で見せていて、古いアダルトビデオの面目躍如である。続く後編の方は、夫と本番したあと顔射、アルバイト本田とのゴム本番、剣崎との生尺生本番で顔射、医者との本番でフィニッシュはニセザーメンと展開し、吉沢理恵がバスルームで5人全員からのザーメン受けをするが、これもニセザーである。おしまいは沢木とのファックを夫が止めるところで終了。あまり笑えないお笑いがベースになっている中途半端な作品で、尻切れトンボな結末も消化不良を招いている。また、主演の吉沢理恵は寡黙なため、ノリが悪く見えるのが残念。しかし、見方を変えれば黙々とプレイを熟しているともとれなくない。とりあえず、吉沢理恵の心の熱演と評しておこう。 (※写真は「吉沢理恵」)

総 評
界はこのところ「ムネオハウス」一色で、北方支援のありかたが問題視されている。外務省によるとこの支援は北方領土返還の布石として位置付けているらしいが、ムネオハウスやムネオ号で北方4島が還ってくるとは到底思えないんですけどねぇ。まぁ、ムネオは税金の還流によって私腹を肥やせればいいわけで、形は北方支援でなくても良かったが、あまり国民の話題になりにくい=バレ難いってところで、北に力をいれたのだろう。まったく国民をナメとるな。

 それならば、ムネオや外務省には是非カトレヤ映像を見習って欲しいものだ。カトレヤ映像はロシアで「犬珍汁」シリーズをもう既に30巻以上合法的に撮影しているアダルトメーカーである。そして、「犬珍汁」とは日本から日本人女優1名、現地で1巻あたりロシア人女優1名をフィーチャーして作られる日露共同制作の獣姦物なのだ。ジャンルはちょっと特殊だが、こちらの方が誰も使わないムネオハウスよりは、数倍ロシア経済に貢献していると思うぞなもし。

 そういえば、ロシア・ドメスティックなアダルトビデオは見たことがない。裏ビデオ業者のカタログを見ても、ドイツ、フランス、オランダ、アメリカなどの作品は散見されるが、ロシア物は記憶にない。筆者は現地のアダルト事情には詳しくないので、ここはひとつロシアの裏事情通といわれる佐藤優前主任分析官にでも聞きたいところだが、もしロシア産アダルト作品が作られているならば後学のために一度は見ておきたい。カリンカのBGMにロシア文字のタイトルがビッと出る裏モノなんて、ちょっと面白そうじゃありませんか。

 さて、今月は美人度ナンバーワンということで、久々にマジョリティーを得やすいまともな?愛田るかの『2.TOKYO秘密クラブ 愛田るか』をチョイスして、今月はこれにておしまい。